10/30 開催報告と振り返り アウトラインを活用した効率的な文章作成ワークショップ

  • 2021年11月2日
  • 2021年11月2日
  • 報告

2021年10月30日に「アウトラインを活用した効率的な文章作成ワークショップ」を実施しました(開催の広報記事).

この記事では,その開催報告と振り返りを記します.

概要

最初から文章を書くのではなく,事前に文章の構造(アウトライン)を作成することで,効率的に質の高い文章を書くことができるようになります.
今回は,そのようなアウトラインを活用した効率的な文章作成に関する LearnWiz オンラインワークショップを実施しました(アウトラインを活用した文章作成について詳しく知りたい方は https://edulab.t.u-tokyo.ac.jp/resources/#outline をご覧ください.LearnWiz について詳しく知りたい方は https://edulab.t.u-tokyo.ac.jp/learnwiz/ をご覧ください).

具体的には,まずアウトラインで物事を考えるアウトライン思考法について具体例も交えながら説明した後,実際に参加者の人に自分の「好きなもの」に関するアウトラインを作成してもらいました.

参加の形態として,聴講,個人ワーク,ペアワークから選んでもらえるような環境を整えました.ペアワークは Zoom のブレイクアウト,個人ワークは開発している LearnWiz One を活用しました.

資料(スライド・動画など)

アンケート

アンケート結果の一部をこちらに記載いたします.参加者34名中13名の方が回答してくださいました(ペアワークに参加されたのは4名でした).

ワークショップに関する評価をお願いいたします

  • 大変良かった8名
  • 良かった5名
  • どちらともいえない0名
  • 良くなかった0名
  • 全く良くなかった0名

ワークショップの良かったところを教えてください

以下,全11件です.

  • アウトラインを改善するプロセスがとても勉強になりました。
  • コメントをもらえて読みやすい
  • アウトラインで思考していくプロセスをあらためて認識でき、文章の構造化がすんなりと行えたところが良かった。
  • 内容が充実しており,しかもあっという間の2時間半でした。他の人の参加者の文章は参考になりました。
  • 他の参加者からフィードバックをもらえる点。
  • 個人ワークの時間もペアだった方と話しながら楽しく作成できました。
  • ペアワークをとりいれていただき、とても楽しく取り組むことができた。始めの先生の講義資料をいただけたことで、それを参照しながら作業に取り組むことができたのもよかったです。
  • 文章の改善がライブであったこと
  • 普段から文章の構成を考えてから書いています。そのため、アウトライン手法も、文章の章立てと同じものかなと思いました。ところが、講義が終わってみると、自分の文章が迷いなくかけたこと、しかも短時間にかけたことに驚きました。また、他の参加者の方から興味がわいたという感想をいただいて、自分の文章力向上に手ごたえを感じました。アウトライン手法を使うと、確かに文章効率よく書けます。また、読み手を意識して書くことができ、言葉が頭にひらめく感じでかけました。例えでいうなら、仕切りのあるお弁当箱に彩りを考えて詰めていく作業のような感じです。アウトライン手法も一旦枠ができれば、あとは詰めるだけ。しかも喜んでもらえるといいなと想像しながら、言葉を相手に合わせて選んでいるところは、まさにお弁当詰めと一緒です。
  • 前回のワークショップに比べて時間に余裕があったこと、アンケートが即時反映されていたことが良いと思いました。
  • 参加者Aさんのコメント(複数行になっていたためまとめています)
    • 自分自身で文章を書くことで、アウトライン法を体験することができたこと(資料だけでは、頭で理解したつもりになって終わっていたので)
    • 個人ワークであったが、想像以上に全体で参加した雰囲気を味わえた。
    • learn with oneを知ったこと

ワークショップの改善できるところを教えてください

以下,全7件です.

  • 慣れていないともたもたしてしまうので,あらかじめ,何をするかを知っていれば,もう少し,心の余裕が事前にもてていたかもしれない。
  • 後半のワークのコメントの観点が、アウトラインと文章の対応を見ることなのか、文章の読みやすさを評価することなのか、わかりづらかった。文章のみ送信した参加者と、アウトラインも併せて送信した参加者とがいたので、後者には文章の感想しか送れなかったが、これでよかったのか。
  • 特にないです。すごく楽しかったですし、事前の説明も十分にいただけたので作業内容に迷うことなく取り組むことができました。
  • 参加者Bさんからのコメント(複数行になっていたのでまとめています)
    • アウトラインや文章へのフィードバックは、おそらく希望される方がとても多いため、吉田先生がとても大変なのではないかと思います。一方で、セミナー本体では最後のフィードバックが非常に短くかったため、フィードバックをもらえないと不満に思う人が出てくるかもしれません。
    • 例えば、中条さんと先生が分担し、2つの部屋でフィードバックを行えば触れられる文が多くなるのではないでしょうか。参加人数にもよりますが、博士課程院生をスタッフとして幅広く活用するなど、吉田先生の負担を減らしながらセミナーを充実させる方法があるのではないかと思います。
  • 特にないです。テンポが良くて、時間を感じさせませんでした。
  • 改善点は特にありません。共同作業、早いフィードバックが、アイディアや改善につながって、こういう形態のワークショップは、素晴らしいと思います。
  • 実施される時間帯を、土曜日なのでもう少し明るい時間帯にしてもらいたい。

振り返り

全体的に評価が高く嬉しく思っています

みなさまから高い評価をもらえていて嬉しく思っています.特に嬉しかったコメントは以下のものです.

  • 内容が充実しており,しかもあっという間の2時間半でした。他の人の参加者の文章は参考になりました。
    • (吉田コメント)2時間30分があっという間というところも嬉しいですし,他の人の文章が参考になったという点も,ワークショップの目指すところと合致していて嬉しい限りです.
  • 普段から文章の構成を考えてから書いています。そのため、アウトライン手法も、文章の章立てと同じものかなと思いました。ところが、講義が終わってみると、自分の文章が迷いなくかけたこと、しかも短時間にかけたことに驚きました。また、他の参加者の方から興味がわいたという感想をいただいて、自分の文章力向上に手ごたえを感じました。アウトライン手法を使うと、確かに文章効率よく書けます。また、読み手を意識して書くことができ、言葉が頭にひらめく感じでかけました。
    • (吉田コメント)普段から構成を考えて文章を書かれている方にとっても有用であったこと大変うれしく思っています.具体的なレベルまでイメージできるぐらいアウトラインを作り込むことで,文章の全体像を自分なりに把握でき,改善していける点が良いと思っていまして,このワークショップでそれを感じていただけてとても嬉しいです(このあとのお弁当の例もとても良かったのですが,長くなってしまうため泣く泣く割愛しましたが,上記のアンケート結果には載っているので必要に応じてそちらをご覧ください).

ペアワークの参加率は低い

今回のワークショップの内容上,3人のグループワークにすると,3人分のアウトラインや文章を共有してもらってワークする形になるので,グループワークに非常に時間がかかってしまいます.そのため,多様性という意味でも話しやすさという意味でも3~4人のグループが良かったのですが,時間的な制約もありペアワークという形式にしました.

その結果,34名中4名のみがペアワークということで,ペアワークの参加率が低かったです(3~4名のグループワークであればこの人数であれば10名程度がグループワーク参加するのですが).これはやはり初対面の方と1対1で話すことに対する抵抗感が強いということを表しているのではないかな,と感じています.その点,1人で作業していても他者の意見に触れることができる LearnWiz One を活用した個人ワークは非常に有用なんだなと再度実感しています.

おわりに

ご参加いただいたみなさま,ありがとうございました.ワークショップとしては全体的に評価が高く,私達も嬉しく思っております.
これからもより良い学びの環境を提供したいと思っておりますので,引き続きどうぞよろしくお願いいたします!