研究

本研究室では、教育工学の知見を活用・創出し、より良い教育を実現することを目指しています。具体的には、教育現場で活用できるツール・システム(EdTech)や教育プログラムを開発し、それらを現場で活用・実践し、その結果を評価し、それをもとに改善することを通して、より良い学習環境を創出することを目指します。

本研究室で特に重要視していることは「実践」です。実際には活用しにくいシステムや教育プログラムを作るのではなく、実際の教育現場に役立ち、より良い学習を促せる学習環境を創出することを重要視しています。

テーマ1: オンラインにおける大規模なアクティブラーニングの実現

アクティブラーニングとは、ただ聞くだけの受動的な学習ではなく、書く・話すなど能動的な活動を含む学習のことです。これまでの研究から、成績が向上したり、モチベーションが高まったりと、数々のメリットがあることがわかっています。ただ、アクティブラーニングを上手く組み込んだ授業は、説明するだけの授業を作る方法では実現できません。特にアクティブラーニングは設計と実施が非常に大事で、現在、洗練された設計や実施を行える人が多いとは言えない状況です。

そこで、オンラインで大規模なアクティブラーニングを実現する環境を構築して、長けた教員が良質なアクティブラーニングを幅広く届けられるようになれば、多くの人にアクティブラーニングの面白さや意義を体感してもらえると考え、オンラインにおける大規模なアクティブラーニングの実現に取り組んでいます。そのような環境が実現することで、教員は自身の実践にアクティブラーニングを組み込みやすくなること、学習者はアクティブラーニングを通して学びに対するモチベーションが向上することが期待されます。

具体的な内容としては、オンラインにおける大規模なアクティブラーニングを実現する上で、重要な要素となるオンラインにおける意見交換・集約にフォーカスしたプラットフォーム「LearnWiz One」を開発しました。本プラットフォームの活用が学習にどのような影響を及ぼすのか(例えば、本プラットフォームを使うことで、学習者の関与度合いであるエンゲージメントがどれほど高まるのか)を評価する研究を行っています。

本プラットフォームは、世界最大のコンペティション The Global EdTech Startup Awards(GESA)2021 の R&D Open Innovation 部門にて世界大会優勝し、主に関わっていた学生メンバーが令和3年度学生表彰「東京大学総長大賞」を受賞しています。また、本取り組みは文部科学省 Scheem-D プロジェクトにも採択されており、多様な方々からの支援をいただいています。

テーマ2: オンラインを活用した国際協働を伴うアントレプレナーシップ教育プログラムの開発と評価

オンラインを活用することで場所に依存しない学習環境を構築することができます。特に海外連携においてオンラインは有用であり、オンラインを活用した国際協働を伴うアントレプレナーシップ教育プログラムの開発と評価を行っています。

海外大学と連携して、日本の学生と海外の学生が協働する環境を構築した上で提供される教育プログラムが学習者の知識、態度、スキルにどのような影響を与えるのかを評価しています。