2024年12月27日20:00~21:00に、イベント「生成AIの最新情報の提供と中等教育学校における実践共有」(開催の広報記事)を開催しました。この記事では、その開催報告と振り返りを記述します。
概要
生成AIの利用が広がる中、教育現場でも活用方法や課題について様々な声が聞かれるようになってきました。
本イベントでは、まず生成AIに関する最新動向をお伝えした上で、千代田区立九段中等教育学校での先進的な取り組みについて、須藤祥代先生より詳しくご紹介いただきました。
組織的な生成AIシステムの導入から実際の教育現場での活用事例まで、具体的な実践に基づいた知見を共有していただいたうえで、参加者の皆様との意見交換の時間も設け、現場での課題や悩みなども共有を行いました。
資料(スライド・動画など)
LearnWiz One: https://app.learnwiz.one/events/1552975079
アンケート
アンケート結果の一部をこちらに記載いたします。YouTube の最大同時視聴者数は 45名で、9名の方が回答してくださいました。
イベントの全体評価
イベントの良かったところを教えてください
- 具体的な取組を聞くことができ勉強になった。
- 濃密な12月!スッキリまとめと須藤先生の取り組み、どちらも素晴らしかったです!
- 具体的な活用事例を知れたこと
- 先生お二人のかけあいがとってもよかったです。
- 実際の現場の話だったので(思った以上に理想的な流れに感じましたが)真実味がありました。
- 学校としての取り組みが重要であることが実感できた。
- 吉田先生の最新情報とともに須藤先生の事例紹介にワクワクいたしました。須藤先生の学校のAIの機能の素晴らしさに感銘を受けました。その時代の先を創る子供たちの今に最適な学習環境整備がなされていて、自分が住んでいる地域の子供たちに体験させてあげたいと思いました。
- 今月は生成ai関係のリリースも多い中で網羅的に整理できたうえ、小石川中等の実際の様子を聞くことができたから
ワークショップの改善できるところを教えてください
- なし
- あっという間の1時間でした。
- 今回は参加できましたが、開催時間帯を様々つくってほしい。
- 特にございません。是非またお願いします。
- 時間的にもちょうどいいです。
- 特に感じません
今後扱ってもらいたい生成AI関連のテーマ
- 校務dxの具体
- ガイドラインの話は興味あります!それまでに自分で読みます
- 教科の資質・能力向上をゴールにした教科使いの具体。可能であれば(私の実践研究している)、理科、道徳をお願いしたいです。
- ガイドラインの話は是非聞きたいです。委員さんの意見が分かれたところはどこで、結果どうまとめれたのかなど裏話があるとうれしいです。
- 生成AIを活用した授業について須藤先生にもう一度詳しくお話ししていただきたいです。
- 色々と増えてきたため、Open AIのO1など、Claude、GeminやGenspark, Perplexity, Felo ai等のサービスの特徴を踏まえての実用例やCanva等のai活用でのプレゼン作成例など定期的に見直すことなども面白いと思います。一方、国や自治体の指定校であったりアーリーアダプターが多い学校の話などについて見聞きすることは多いのですが、逆にシンドイ感じの人が多い状況、物理的にも厳しい環境でどうすればいい感じで生成AIを導入するというような話も面白いのかなと感じました。
振り返り
具体的な実践事例と多様な質疑応答で充実した時間となりました
今回ゲスト講師として登壇いただいた須藤先生からは学校で導入しているシステム、豊富な実践事例、運営体制など幅広に具体的な情報をご提供いただきました。
また、参加者からの質問も多く、それに対して一つ一つご丁寧にご回答いただきました。
須藤先生、この度は貴重なお話を誠にありがとうございました。
また、参加してくださったみなさまも多くのコメントや質問を出してくださり、ありがとうございました。
おかげさまで様々な視点からの実践に関する深堀りができたと感じております。
私として改めて気付かされた点については、生徒と教師、教師と教師が自然とやりとりできる関係性、文化作りが大きなポイントだということです。
今回は生成AIがテーマでしたが、他の新たな技術や状況が生まれたとしても、コミュケーションをしながら課題に取り組んでいく組織づくり、文化づくりができていれば、どのような状況にも対応できるのではないかとも感じました。
次回は要望の多かったガイドラインについて取り上げたいと考えております
ガイドラインについて知りたいという声も多いことから、次回はガイドラインに関するイベントとする予定です。ガイドラインの内容に加えて、個人的な意見なども含められればと考えています。
おわりに
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
これからもより良い学びの環境を提供したいと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
東京大学大学院工学系研究科 准教授/東京財団政策研究所 主席研究員 吉田塁