ワークショップ「より良い学振申請書(DC1/DC2)を作ろう」 4/10 開催報告と振り返り

  • 2022年4月12日
  • 2022年4月12日
  • 報告

2022年4月10日19:00~20:00 に、ワークショップ「より良い学振申請書(DC1/DC2)を作ろう」を実施しました(開催の広報記事)。
本ワークショップの内容は、2022年4月2日19:00~20:00 で実施した内容(その回の報告記事)と同様です。

この記事では、その開催報告と振り返りを記します。

概要

日本学術振興会特別研究員(DC1/DC2)に応募する際に必要になる申請書(学振申請書)を作成する上でポイントになるところを共有・検討するワークショップを実施しました。採択された際のメリットも大きいのですが、申請書を作成すること自体が研究内容や計画の洗練につながると私吉田が感じております。そこで、是非幅広く良い申請書を作成してもらい、より良い研究を行ってもらいたいと考えております(私自身、学生の頃にこういうワークショップがあれば良かったなと思っているものを実施したいと思っていました)。
ワークショップでは、まず学振制度に関する基本的な情報を提供した後、私が応募時に作成した申請書の例を挙げて具体的な申請書の作成する際のポイントについて説明しました。最後は追加で質疑応答も行いました。

資料(スライド・動画など)

質疑応答 LearnWiz One ページ

アンケート

アンケート結果の一部をこちらに記載いたします。参加者およそ145名中35名の方が回答してくださいました(Zoom が70名、YouTube が75名程度でした)。

どのプラットフォームから参加しましたか

  • Zoom で参加した 23名
  • YouTube で参加した 12名

ワークショップに関する評価をお願いいたします

  • 大変良かった24名
  • 良かった10名
  • どちらともいえない1名
  • 良くなかった0名
  • 全く良くなかった0名

ワークショップの良かったところを教えてください

  • 学振の申請書のみならず、就職や入学の志望理由書にも通じる点が多かったと思います。教育の仕事をしているので学生指導に役立てたいと思います。
  • ご自身の経験を交えながら、とても具体的な内容であったところ
  • どのような区分け(見出し)で書いていくか悩んでいたのでモデルを提示していただいて嬉しかった
  • 1時間という時間設定が消化しきれる内容のコンパクトさでとても良かった
  • 具体例とともに気を付ける点を知ることができた
  • 目的に対応させて方法を提案するという点は大変勉強になりました。
  • 吉田先生の実際の申請書を基にポイントを具体的に聞けたことが良かったです。
  • 講師の先生が実際に書かれた申請書の内容をもとにどう書けばよいのかということを説明されていたので具体的なイメージがつかみやすかった。
  • 実際に採択された現役の先生の書き方に関する意見を聞くことができとても参考になりました。
  • 吉田先生の説明がわかりやすくて,大変理解できました.
  • 実際の申請書をみられた。
  • 具体的な例を見ながら、気をつける点について聞けたところです。
  • 誰がどう読むのかという点からスタートしている所が特に良かった。相手を知ることから始めるところであるということを自覚できた。
  • 自身とは分野が異なりましたが、分野外でもとても分かり易かったです。
  • 申請書を書くことで自身の研究に磨きをかけられるということを聞き、書こうという意思が一層強まった。
  • こういう形で日本の研究の質を高めようという思想に感嘆した。
  • 読み手を知るべきこと、書くべきこと、体裁などの工夫が非常に分かりやすく述べられており、素晴らしかった。
  • 自身の申請書を例にして、示してくださりとても分かり易かった。一つ一つの事例を自分の研究と照らし合わせて聴く事が出来た。
  • 体験者の話を聞けたところ。
  • 先生の実際に提出したものを見ながら、大事な点、陥りやすい間違いを説明してくださったのがよかった。先生の説明やスライドもとてもわかりやすく、また声も聞き取りやす買ったため内容に集中できました。
  • 実際に過去に採用された書類を見ることでイメージがしやすかったです。
  • 何を書くと良いかを先生のご意見も踏まえて解釈いただけたこと
  • どのような方針で書いていけばよいか具体的な例も交えながら紹介してもらったところ
  • 学振の申請書の書き方のポイントを、実際の申請書を見ながら解説いただき、とてもわかりやすかったです。
  • 申請書を作成するにあたって大変参考になりました。特に研究計画を重視すること、審査にかかる時間が最大でも10分という点は考えていなかった点なので参考になりました。

ワークショップの改善できるところを教えてください

  • 「申請書は専門外の人にも分かりやすく書く」という主旨だったかと思いますが、モデルとして紹介されていた吉田さんの申請書を難しく感じてしまいました。やはりある程度専門用語を使うべきなのか、という印象を受けました。
  • 先生もお忙しいとは思いますが、質問時間がもっと取れると良いと思いました
  • 時間をもう少し長く、質疑応答をもっと伺いたかったです。
  • ワークショップが少し時間が短く感じます.2時間くらいで,学振申請予定者(聴講者)の間でグループワークできたら,より勉強できるのではと感じました(内容自体は2時間以上取る価値があると感じます.)
  • 複数の分野の例も見たいと思いました。
  • 特になし。
  • 学振申請のアニメがあれば面白いと思いました。
  • 初心者の人がやってしまいがちなミスや盲点をまとめて、それらの改善点を述べるといった会もあると良いかもと思いました。
  • 自分の申請書について分析の機会があれば良いと思った。
  • 開催時期を2週間くらい早くやってもらえたら、構想の段階から参考にできたと思います。
  • 理系のように研究のプロセス(実験の予定など)が明確でない文系の場合、どのようにアピールができるかという点もできたら示してほしい。理系と文系では、アピールしやすい点がやや違うと思う。
  • 特にありません。

何かコメントや感想があればお願いします

  • 吉田さんの分かりやすくポジティブな話し方でやる気が起きました。ありがとうございました!
  • 非常に分かりやすく、参加してよかったです。ありがとうございました
  • 今後ワークショップできればと思っています。引き続き定期的なワークショップができればいいなぁと思います。
  • 吉田先生のような先生がいらっしゃることで、今後の研究者がどんどん育ったら良いな~と思いました。これからのWorkshopもぜひ参加させていただきたく思ってます。ありがとうございました。
  • お疲れ様でした。参考になります。頑張ります。
  • it could be better to have an english version…
  • ありがとうございました。励みます。
  • ありがとうございました!
  • 吉田さんは九州出身でしょうか? 僕の先輩(熊本生まれ)にとても似ていたので嬉しかったです。
  • 選考過程を踏まえた申請書の書き足さ方を指導して下さり、勉強になりました。
  • 様々な項目で理由まで話をして下さり、理解しやすかったです。

振り返り

やはり学振に関する情報はニーズが高いようです

全体的に評価が高く、嬉しく思います。そして、同時に思ったのは、学振に関する情報はニーズが高いということです。

2回ワークショップを実施しましたが、それぞれ参加者が100名超えしていまして、学振DCへの申請者が全体で約1万人(参考: https://www.jsps.go.jp/j-pd/pd_sinsei.html)であることから、申請者の約1%にはアプローチできたのかと考えています。ただ、逆に言うとまだ1%なので、来年度はより多くの参加者にこのワークショップを知ってもらい、多くの人により良い研究計画書を作ってもらい、より良い研究をしてもらえればと考えています。

英語の解説希望もありまして、4月17日19:00~から実施する予定です

英語での説明を希望する方も数名いらっしゃって、たしかに留学生の方が情報を知りたいと思っているだろうな、と感じました(過去に科研費の申請書作成ワークショップを英語で実施した際、めちゃくちゃニーズがあったこと覚えています)。

そのため、ショートノティスになってしまって申し訳ございませんが、4月17日(日)19:00 から英語版の情報共有の会も実施する予定です(現在広報文など作成中です)。

学振コミュニティを作ります

学振に関する情報交換や交流ができるようなコミュニティを作ると、みなさんとつながっていられるなと感じまして、学振コミュニティを作りたいと考えています。奈良女子大学の千代延未帆さんがコミュニティ立ち上げにあたって大きく貢献してくださっており、ここでも感謝の意を述べたいと思います。誠にありがとうございます。

コミュニティでは、学振に関する情報交換や内輪向けの相互フィードバック会などを予定しております。これから何をやっていくかを考えるところもありますし、横のつながりを作る機会としても機能するのではないかと思っていますので、ご興味があれば是非ご参加ください!

コミュニティ参加希望される方は具体的には、以下の参加登録フォームから情報入力いただければ幸いです(特に〆切は設けません)。
https://forms.gle/xJdnda61pd5YpvTt6

ファカらぼ主催の「大学院生になったらどう生きる?」(5月5日19:00~20:00)に登壇します

Faculty Lab(ファカらぼ)とは、大学院生のキャリアと教育力向上を支援するオンラインコミュニティで、「未来の大学教員が集まる場」をコンセプトに現役の大学院生を中心に活動されています。私吉田も、大学院生のコミュニティを作っておくのは、交友関係を広げる意味でも、今後のキャリアのためにも意義あることだと思っておりまして、このコミュニティを応援したいと考えております。

そのファカらぼが、大学院のうちにやっておくべきことや修了後のキャリアについて話を聞くことができたり、質問することができる「大学院生になったらどう生きる?」のイベントを5月5日19:00から実施されるとのことです。そこに、私は話題提供者として登壇する予定です。そのため、興味があれば是非そちらにもご参加いただければ幸いです。そのイベント内では、自分がどのように考えてキャリアを歩んできたのか、大学院生のときに何をやっていたのかなどを共有したいと思っています。

イベント参加申し込みフォーム
https://forms.gle/mLfkk4oSn79JBbgP9

▷Faculty Lab Facebookページ: https://bit.ly/371MMQ3
▷Faculty Lab Twitter: https://twitter.com/Faculty_Lab

おわりに

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました! また、今後も輪が広がりそうで嬉しい限りです!
これからもより良い学びの環境を提供したいと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。