2022年4月2日19:00~20:00 に、ワークショップ「より良い学振申請書(DC1/DC2)を作ろう」を実施しました(開催の広報記事)。
この記事では、その開催報告と振り返りを記します。
概要
日本学術振興会特別研究員(DC1/DC2)に応募する際に必要になる申請書(学振申請書)を作成する上でポイントになるところを共有・検討するワークショップを実施しました。採択された際のメリットも大きいのですが、申請書を作成すること自体が研究内容や計画の洗練につながると私吉田が感じております。そこで、是非幅広く良い申請書を作成してもらい、より良い研究を行ってもらいたいと考えております(私自身、学生の頃にこういうワークショップがあれば良かったなと思っているものを実施したいと思っていました)。
ワークショップでは、まず学振制度に関する基本的な情報を提供した後、私が応募時に作成した申請書の例を挙げて具体的な申請書の作成する際のポイントについて説明しました。最後は追加で1時間ほどかけて質疑応答も行いました。
資料(スライド・動画など)
アンケート
アンケート結果の一部をこちらに記載いたします。参加者およそ130名中44名の方が回答してくださいました(Zoom が30名、YouTube が100名程度でした)。
どのプラットフォームから参加しましたか
- Zoom で参加した 20名
- YouTube で参加した 24名
ワークショップに関する評価をお願いいたします
- 大変良かった32名
- 良かった12名
- どちらともいえない0名
- 良くなかった0名
- 全く良くなかった0名
ワークショップの良かったところを教えてください
- 実際に書かれた調書をもとにご説明いただいて分かりやすかったです。
- 匿名で質問ができたところと、質問に丁寧に答えていただいたところ。
- 実際の例と盛んな質疑応答があってよかった。
- 具体的な話が聞けてイメージできた
- 各項目での説明事項など、分かりやすかったです
- 具体的に改善点がイメージできました。
- 重要なポイントをわかりやすく教えて頂けて良かった.
- 申請書作成のモチベーション的なところから具体的なところまで広くカバーしていただいたことがよかったです
- まず合格者の申請書を頂けるのは大変助かります。
- 何より参考になる資料ですし、非常に勉強になりました。
- 質疑応答への対応も分かりやすく、他の参加者とリアルタイムで疑問点を共有できるのがよかったです。
- 学振申請書類作成にあたって全体像が把握できました。大変参考になりました。
- 分かりやすかったです
- 先生の個人的見解も含めて、書くべき内容を細かくかみ砕いて理解できた。
- 自分にしか書けない申請書を書けば良いという言葉が響いた。
- 吉田さんの分かりやすい学振申請書の書き方の解説に感動しました!
- 吉田先生の申請書が具体例として示されていて、ポイントの列挙だけではなく、実際の良い申請書がどういうものか分かった点。
- 端的でわかりやすく、熱意が伝わってきて、モチベートされた。
- 質問対応が丁寧だった
- 各項目でどんなことが求められているのか、先生のお考えを具体的に教えて頂けたこと。
- 個別の質問に丁寧に最後までこたえてくださったところ
- 質問に対する説明が、ポイントを細かく分かりやすく説明されており、非常にわかりやすい内容でした。
- 申請書の各項目について、吉田先生の解釈を提示していただいた点。自分の研究に引き付けて考えることができました。
- 実例(先生の申請書)があって、わかりやすかったです。
- 話を聞く中で,自分の書くべき内容が整理されてきました.ありがとうございました.
- 説明が非常にわかりやすかった。さらに、質疑応答がとても丁寧で、全ての質問に答えていただけた。
- 質疑応答
- 先生自身の経験から説明していただいたので、大変参考になりました。
- 専門用語を必要以上に避けるのではなく使う時に説明を入れれば問題ないという気付きが得られてたので大変ためになった。
- 先生の快活な話と応答に2時間をあっと言う間に過ぎた。申請のポイントがとてもよく理解できた。研究計画に一貫性と堅牢性を付けるために何を備えるべきか明確になった。
- とても分かりやすく、具体的事例を引用しながら説明してくださいました。質疑応答の時も助言や重要な情報をいただきました。ありがとうございました。
- 学振について、具体的で示唆的なアドバイスがとても有意義でした。
- 学振応募の全体像を学べたところ
- 実際の申請書を見せていただきながら,どのような意図でお書きになったのかを分かりやすく説明してくださり大変勉強になりました。
- 質問しやすい雰囲気であった点
- 申請書のポイントや考え方を,実際にDC通ったことのある方から生の声を聞けたこと
ワークショップの改善できるところを教えてください
- 特になし。
- 質問に対する回答をもう少しコンパクトに答えてほしい.
- かなり詰め込まれていた感じがするので2時間あってもよかったのかなとは思いました
- 良い申請書の見本を頂いたので、逆に不合格の申請書はどこがいけないのかを指摘、改善する形式のものもあるといいなと思いました。
- 今年度のフォーマットに合わせた申請書例があると、どう書くべきかがより理解できたと思う。
- 文系で学振を申請する人もいるので、文系の事例もあれば嬉しいです。
- 23日のワークショップにて参加者同士でも申請書の叩きを見ていただければ幸いです。
- 文系の通っておられる方が参加してくださると、文系としてはとてもありがたいと感じました。
- 時間が短かったなぁと思って、もっといろいろ教えていただきたいです。
- 特にありません。
- 自分は文系の研究者ですので、今後は文系の採用者の話や経験などをご紹介いただければ幸いです。
- 只々おつかれさまです。
- お送りいただいたURLから、吉田先生の申請書を予め読むことができたので、申請書を読む時間はワークショップ前に各自やっておく、でも良かったかなと思いました。
- (時間内では)質疑の時間がほとんどなかった,個人的には調べてもわからない情報をワークショップを通してなるべく多く得たいと感じた
何かコメントや感想があればお願いします
- このようなセミナーを開催していただきありがとうございました。
- 今後もいろいろな情報を知りたいと思います。ありがとうございました。
- 今後も機会があれば参加させていただきます。
- 本日はありがとうございました。説明会だけでも有意義なものでした!
- こんな本音が聞けるワークショップ、とても助かります!
- 非常に為になりました。
- 本当に素晴らしい機会をありがとうございました。
- ありがとうございました。
- 大変参考になりました。また来年も開催してくださるととても嬉しいです!
- いろいろお教えいただき、大変勉強になり、ありがとうございました。
- 大変役に立つお話をしていただきありがとうございます。
- 私は60歳代の社会人大学院生なので学振の想定対象には該当しませんが、今後の研究生活のよすがとさせて頂きます。
- 予定時間で一区切りなのですが、延長時間で質問の全てをピックアップして頂き、ありがとうございます。誰一人取り残さない精神が素晴らしいと思います。ありがとうございました。
- 学振応募を検討している皆さんとのピアレビュー等できる機会はとてもありがたいです!
- 大変有意義なイベントを開催いただき,ありがとうございます.DC1は去年不採用だったのですが,今年は吉田先生のアドバイスを活かし,DC2採用いただけるよう頑張りたいと思います!
振り返り
高評価だったようで良かったですが、ワークショップではなくて申し訳ございませんでした
始めての開催でしたが、全体的に評価が高く、ほっとしています。
ただ、本当は最後に申請書を書く時のポイントを振り返ってもらおうかと思っていたのですが、時間が足りず基本的に一方向的な情報提供になってしまいました。ワークショップと書いているのにワークがなく申し訳ございませんでいた。4月23日にピアレビューを行うワークショップを実施するので、ワークはそちらでしっかりやることにしたいと思います。
文系の申請書共有についても検討したいと思います
アンケートでもありましたが、文系の申請書は大きく異なるところもあるので、そのような申請書が共有できる環境も整えたいなと感じました。ただ、申し訳ございませんが今年は難しいかもしれません。もし今回のワークショップに参加してくださった方で、無事採択されて、来年度共有しても良いよという方がいらっしゃったら、是非その方に共有していただきたいなと感じております。
(追記)文系の申請書を共有いただきました
東京大学フューチャーファカルティプログラムの修了生の方々からご厚意で申請書を共有いただきました(吉田の申請書は上部にあります)。ご共有いただいた皆様本当にありがとうございます。
- 前野清太朗先生(社会史): 2015年DC2申請書
- 樫原潤先生(臨床心理学): 2015年DC2申請書、2017PD申請書、海外学振申請書
- ホーバック先生(観光学・経営学): 2013年DC1申請書(地域研究)、2015年DC2申請書(地域研究)、2016年PD申請書(総合: サービス情報学) 、2017年PD申請書(経営学)、2018年PD申請書(観光学)、2019年PD申請書(観光学)
- 残念ながら学振の採択には至らなかったのですが、ご厚意で共有してくださいました
- 学際領域ということで古典ディシプリンのどこにも嵌らないという課題を乗り越えられて、直近の若手は連続で採択されていらっしゃいます
23日のワークショップが楽しみです
23日にはみなさんに事前にワークシートを準備していただき、その内容をベースに相互評価をして、全体でもフィードバックする予定です。詳細は下記のページをご覧ください。多くの方のご参加お待ちしております!
おわりに
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
これからもより良い学びの環境を提供したいと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。