2025年4月18日20:00~21:00に、イベント「より良い学振申請書(DC1/DC2)を作ろう」(開催の広報記事)を開催しました。この記事では、その開催報告と振り返りを記述します。
概要
日本学術振興会特別研究員(DC1/DC2)に応募する際に必要になる申請書(学振申請書)を作成する上でポイントになるところを共有するオンラインイベントを実施しました。
採択された際のメリットも大きいのですが、申請書を作成すること自体が研究内容や計画の洗練につながると私吉田が感じております。そこで、是非幅広く良い申請書を作成してもらい、より良い研究を行ってもらいたいと考え、申請書がどのように評価されるのかなど学振に関する基本的な情報に加えて、講師の吉田がこれまでに計300を超える幅広い学振申請書のフィードバックをした経験から得られた作成のポイント、留意しておくと良いこと、参考情報などを共有しました(私自身、学生の頃にこういうワークショップがあれば良かったなと思っている内容にしました)。
資料(スライド・動画など)
発表資料
LearnWiz One: https://app.community.learnwiz.one/events/6535410063
動画
アンケート
アンケート結果の一部をこちらに記載いたします。YouTube の最大同時視聴者数は 509名で、203名の方が回答してくださいました。
イベントの全体評価
イベントの良かったところを教えてください
- 重要な点が明確
- 自分が描いている申請書を別の始点で見返すきっかけになった
- 方法目的といった書き方について具体的に述べてくださった点.
- 体系立てて書き方を説明してもらう機会はあまりなかったのでありがたかった。
- とてもわかりやすかったです!!素晴らしいです。やる気が出ました!!!
- 研究室に先輩がなくとても迷っていたところでした。まことにありがとうございます。
- 項目ごとの具体的な書き方を知れた
- 説明がすごくわかりやすかったです。
- とてもわかりやすかった
- 注力すべきポイントをかいつまんで指摘してくれた
- 質問に丁寧に答えていただき、より学ぶ点がたくさんあったところ。具体的に吉田先生の申請書を見せていただけたところ。
- 大変わかりやすく、優秀な研究者による研究計画書とはこういうものかとわからされた。
- どのくらい具体的に書けば良いのかわからなかったのですごい言語化したイメージを持てた
- 吉田先生の書かれた実際の申請書も共有いただけたこと
- 吉田先生ご自身の具体例に即してお話いただけたのでイメージを持ちやすくなった。
- LearnWizを使った匿名の質問ができる点がよかったです。
- 具体的な申請書の内容なども交えられていたため、イメージしやすかった
- 実際の申請書をお見せしていただきながら説明していただいたこと
- 大事な点が強調されていて、記憶に残る内容でした。それに加えて、先生の貴重な申請書を見せていただくなど、具体的な点を教えていただきとても勉強になりました。ありがとうございました。
- 想定すべき相手の視点について理解が深まった
- 実物を見ながら,解説をしていただいたところ
- 具体的な例で分かりやすかったです。
- 質問に丁寧に答えていらした点
- 重要なポイントが分かりやすかった。
- 個人的に共感することが多かった他の参加者の質問に回答を聞くことが出来たところ。
- 具体的な申請書を見ながらの説明
- 今まで曖昧だった申請書の内容がわかった
- 学振自体の読むのが大変なところも簡単に教えてくれたから
- 何をどうすれば良いかというヒントを具体的にお話しくださったので役に立ちました。
- 具体例を見せて頂けて、大変参考になりました。
- 実際の申請書を見ながら解説していただけたこと
- ポイントが分かりやすかった
- 講演者の方の実際の申請書を見ながら解説していただいた点
- 自分の申請書を提示していただいたので、具体的なイメージを持つことができた。
- 申請書の指示内容では理解しきれていなかった指示の意図がクリアに言語化されたこと
- 陥りがちな失敗例に自分も当てはまってそうなことに気づきました。
- 話者の質問の回答が明確でとてもわかりやすかった。内容が具体的で非常に参考になった。
- スライド
- 何が大切かを分かりやすく情熱的に教えてくれたところです!ありがとうございます
- 細かい話に終始していなくて、大局的なこういう流れでかくとよいというような話がなされていた点。
- 実際に申請書の実例も参照しながら、丁寧に書き方を教えて頂けたこと
- 具体的な内容を知れた。質問に答えてもらえたのが良かった。YouTube配信で参加しやすかった。
- 今M1で全く何をやれば良いのか分かっていなかったため、全体の概要を掴むことができた。
- 書面審査セット等の,制度に関する理解が特に深まった.実際の文面で構成を示されていたのも,書く上では非常に参考になった.
- 申請内容を中心に説明してくださったこと;重要なものをわかりやすく説明してくださったこと
- 一般的な書籍(大上雅史著など)では書いてないレベルの具体的な内容やポイント(経験則?)などについて紹介している点
- 学振について何も知らなかったのですが、学振自体と申請書の書き方両方についてよく分かった。
- 実際の申請書を使って具体的な説明をしてくださるのがとても参考になりました。ありがとうございました。
- 参加形式が選べることがよかったです。また、実際に通った申請書を初めて読みました!
- 審査者がどれくらい見ているか知れたこと
- 申請書の読みやすさがとにかく重要であるということが良く分かりました
- 具体的なポイントが説明されているのが良かった
- わかりやすさが大事というのは耳にタコができるほど聞いているけど、どうしたらそれができたことになるのかわからなくて困っていたが、背景・課題・経緯から目的までの流れのイメージが少し掴めた。
- 学振のホームページや,自身の過去のDCの申請書,今までに評価したDCの内容といった具体例に触れつつ説明してくださった点.抽象的な言葉では十分に理解できない点がスッと理解できました.
- 所属を問わず、オンラインで開催していただき大変ありがたいです。海外調査中のため得られる情報が少なかったので、質疑応答や資料共有もいただけるインタラクティブな形なのがとても良かったです。
- 自分で学振のサイトから調べると、募集要項等の資料が多く目を通すのに苦労したので、審査セットのような重要な情報に絞って説明していただけるのがとても助かりました。
- Youtubrで開催されていたこと
- まだ学振の申請書を書いていなかったので,イメージがついた。
- 申請書の作成にあたって重要な考え方をいくつもご教示いただけました。ありがとうございます。
- ポイントやコツが分かりやすかった。
- ひとつひとつの話題が具体的で,想像がしやすかった.
- 学振のHPを使い、重要な事はHPに書かれている事を示しながらの説明だったので、明日以降でも自分で調べられる状況を作ってくれたため。
- 申請書を書くのに必要な情報を端的に知ることができてよかった。
- 専門用語で負荷をかけすぎないように、という視点がなかったため参考になりました。
- すっごく勉強になった
- 学振の全体像が把握できました
- 質疑応答が長めに取られていた点
- 申請に重要なポイントを明確に教えていただいたことに加え、実際に吉田先生が書かれたものをもとに具体的に説明いただけたこと、質問に対し、丁寧に回答いただいたこと。
- ご自身の実際の資料を見せながらご説明していただいたり、分かりやすかったです。
- 事例が豊富で具体的、わかりやすかったです
- 具体的な例と質問を交えながら説明があったところ
- スライドや実際の申請書を公開してくれてありがたい.質問もたくさん答えていただいて参考になりました.
- 親切すぎるほど丁寧な資料と、具体的な解説をお聞きできたこと。同じ所属にも採用された経験がある院生がほとんどおらず、お手本を得られずにいたので、とてもありがたかったです。
- 理解しやすかった
- 長年学振をpeer reviewしてきた研究者の視点を、具体的に解像度高く知ることができた点。
- よくわかりました。
- 実際に通った申請書を提示しながら、ポイントを教えて頂いた点
- 申請者の視点が知れた点(審査員は数十人以上の審査書を読む、分野外の人が読むなど)
- 学振に特化したセミナーを伺う機会がなかったので、非常に参考になりました。
- たくさんの申請書を見てきた人の視点を知ることができた。
- 1つ1つの質問に丁寧に答えてくださったところ
- 1時間でまとめて重要なことを説明していただき、とてもよかったです。有名な学振の本を読むよりも効率よく情報収集できたと思いました。
- 大変具体的でわかりやすかったです。質問を人気順にして答えてくださっていたのも参考になることが多くありがたかったです。どうもありがとうございました。
- 基本的な話のうち本質的・重要な部分をまとめて話してくださった点
- 研究計画書の例を提示してくださったのが分かりやすかったです。
- 書籍や先輩のアドバイスなどからはわからない具体的なエピソードなどが多く聞けたのが良かったです。特に、現在の成果があまりなくても申請書次第でなんとかなるという部分がわかったのが本当に良かったです。今の業績では無理かもと思っていたのですが、出してみようと思うことができました。
- 質問にリアルタイムで答えていただける点がよかった。
- これまで参加した東大のイベントの中で、最高の内容のものでした!
- 具体例を用いて、わからないところに触れてくれたところ。例えば、修士課程で論文を主著で執筆する実績はかなり厳しいですし、共著であっても実現できるかわからないので、仮にそれが実現できなかった時でも学振を申請しても見込みがあるのかなど、踏み込んで聞きにくかったりしますが、ピンポイントで知ることができました。
- 自分の申請書の見直すべき点がわかりました。
- 質問を受け付けがlernwizoneで他の人がどのような質問をしているのか見ることができ、参考になりました。
- 質問に可能な限り多く、丁寧に答えてくださったこと。
- 実際の申請書例を紹介してもらいながらの説明が非常に分かりやすく、どのような書き方を目指すべきかのイメージを鮮明に得ることができました。
- 申請書の項目ごと、しかも本年度の内容で、解説頂けたこと、日々ライティングしている者として、本当にただただありがたかったです。
- 先生ご自身の申請書や体験談から、多くの重要なポイント(とりわけ研究計画の質、審査セットを念頭に置いた分かりやすい記述、記述内容を有機的に紐づけること)をはっきりと認識出来ました。また最後の質疑を通してこれらのことをより実感したので、大幅に延長してまで質問に答えて頂いたことに大変ありがたく思います。
- 募集要項には書いてないが申請書作成の際に押さえておくべき部分は、非常に参考になりました。全体を通して良くみせる方法だけでなく、「みんな〇〇しがち」といったような悪い部分を直す方法についてもたくさん言及されていて、有り難かったです。
- 先生の熱心さが伝わった、研究に有意義なイベントでした。申請書作成について、皆さんが自身と同じような疑問や悩みを抱いていることがわかりました。
イベントの改善できるところを教えてください
- 特になし
- ないです!最高です
- 特になし
- 文系に関する内容ももう少し触れてほしいです,,,!
- 時間設定をはじめから90分にしても良かったのではないかと思いました。
- ほかの成功例も見てみたいです。
- 日程をもう少し早くしていただけると幸いです
- 内容はとても良いので,もう少し時間をとってほしい
- 2部構成くらいにして2回×1時間みたいな感じで、より長くやっていただきたいです
- もう一例あると一般化できてさらにうれしいかもしれません
- 質問を読む際に,どんどん順位が変化するところ.主催者もそう思っていそう..
- 特になし
- 最新のDCに通った申請書を見せてほしい
- 具体的なノウハウを求めている人が多かったので最初の概要は削っても良いかも
- 質問回答は、最後にまとめてすればよいと思う
- 延長分の時間を見積もっていて欲しかったです。。。めちゃ聞きたいのに次の予定入れてしまいました。
- 良い例、悪い例の具体例が別紙でも見られると(書籍等でありそうですが)
- もう少し早い段階(半年前と2月ごろ)にも開催していただけると、時間をかけて準備ができて非常にありがたいです。
- 分野ごとに対象を分けて開催してもよいかもしれません(今回の申請書例だと,理論系や文系の人だとややイメージが付きにくいかなと感じました)
- 特にないです、とても勉強になりました。
- 研究計画のところで予算の使い方の記述方法について教えて頂けると嬉しいです.
- 口頭ではご説明くださっていたが、ダメな例をもう少し見てみたい。
- 私の個人的な問題ですが、20時スタートが結構1日のうちでヘトヘトの時間帯でした。
- (可能なら)他の分野の申請書の良い例・悪い例などが提示されると嬉しい
- 最初の概要の説明はもう少し短時間で大丈夫かと思いました。わかりやすい文章についてもう少し知りたいです。
- 少し説明が早かったように感じましたので、資料を共有していただけるとありがたかったと考えます。
- 添削イベントをしていただけるとありがたいです.自分のじゃなくても,先着5名など.
- 小区分のことは大体どんなイベントでも言われているような気がします。
- もっと勉強したいです。
- 質疑の時間をもう少しいただきたかったです
- こう直した方いいなどダメな実例ぽいものがあると嬉しいです。
- もともと90分開催でもよかったのではないかと思いました(その長さでも喜んで参加したと思います)。
- イベントは全体的に良かったと思いますが、延長時間が少し長かったように感じます。
- いつでも退出できるのですが、どの情報も見逃したくないという思いがあるため、途中で退出できませんでした…。
- 沢山の申請書をご覧になった中で、これは通る、これは通らないと判断なさったときの基準をより多くお示しいただけたらありがたかったです
- 質問タイムを長くとっていただけると嬉しいです!
- 特にありません。
- もっと早く知りたかったです。
- 質問をひろう仕組みについて、改善できるかもしれません。しかし、先自分としては生が選択した内容でおおむね知りたかったことがご助言板だました。
振り返り
参加者も多く、ニーズが高いことを再実感しました
今回のイベントは、500名以上の方がリアルタイムで視聴し、多くのコメントや質問を共有してくれました。
全体的にも高い評価で、実施して良かったと感じています。
研究計画書を書くだけでも自分の研究の振り返りや深化につながるので、作成することは本当におすすめです!
本イベントをまとめた記事も作成しようかと考えています
ニーズが高いこともあり、本イベントを記事化することも検討しています。
やはり書くべき内容に突っ込んだ情報というのは少ないようで、発信する意義があると感じました。
おわりに
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
これからもより良い学びの環境を提供したいと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
東京大学 大学院工学系研究科 准教授