イベント「生成AIの最新情報の提供と初等中等教育における活用の検討」開催報告と振り返り

  • 2024年9月16日
  • 2024年9月16日
  • 報告

2024年8月30日20:00~21:00に、イベント「生成AIの最新情報の提供と初等中等教育における活用の検討」(開催の広報記事)を開催しました。この記事では、その開催報告と振り返りを記述します。

概要

ChatGPTに代表される生成AIが注目を集める中、教育現場でも生成AIを活用する動きが始まっています。
そこで、本イベントでは教育における生成AIの活用に関連する最新情報の提供を行った上で、初等中等教育段階における生成AIの活用について検討しました。
あわせて、初等中等教育に関わられていらっしゃるみなさま(広く高等教育機関の教職員や生徒などを含む)の意見も伺いたく事前アンケートにもご協力いただきました。
イベント冒頭では、情報共有を目的として最近の生成AI動向について簡単にご紹介し、後半では初等中等教育における生成AIの活用に関する吉田の考えを共有し、参加者による意見交換や質疑応答の場を設けました。

資料(スライド・動画など)

発表資料

LearnWiz One: https://app.learnwiz.one/events/7230941141

アンケート

アンケート結果の一部をこちらに記載いたします。YouTube の最大同時視聴者数は 79名で、9名の方が回答してくださいました。

イベントの全体評価

イベントの良かったところを教えてください

  • A(筆者注: 匿名化しました)という教育系企業に勤務しています。生成AIに関するイベントに最近、意図的に多く出てきましたが、全体概況、具体的な事例、注意点などがすべて網羅され、さらに深い内容になっていたのがよかったです。大変勉強になりました。
  • 生成AIについて様々な先生方がいろいろな思いを抱きながら興味を持たれていることがわかりました。また、生成AIをこれからしっかり理解し人間が利活用できるようにしていかなければいけないと思いました。
  • ガイドライン改訂に向けた吉田先生のビジョンがわかり、特に「学校における生成AI利用に向けた手順の明示」がされると一気に導入の敷居が下がるように感じます。子供の自尊心を育てることもとても重要だと思って聞いていました。
  • 生成AIの利活用について、学びの質の向上と学びの効率化という視点が得られてよかったです。
  • 生成AIの活用促進のハードルを下げる役割を国が責任を持って担う具体的な考えが提案されていたことです。
  • 現場の生の声を引き出して、共有できたところ。
  • 実際に生成AIに関する情報共有や疑問点の共有等ができる場自体、少なくありがたいと思います。
  • Learn with One を使い、本当に双方向な会でした。コメントいただけて嬉しかったです。生徒の気持ちがわかりました。
  • ガイドラインへの提言案を伺えたこと

ワークショップの改善できるところを教えてください

  • もっと長くお話を伺いたかったです。
  • スライドに占める文字の割合が多い印象を受けました。
  • 生成AIの利活用における法律や学校組織的なトピックと、授業への利活用のトピックと、生徒支援への利活用のトピックと分けていただけると嬉しいです。
  • 特に思い付きません。いつもありがとうございます

今後扱ってもらいたい生成AI関連のテーマ

  • 教育向けの生成AIが多数でてきていますが、どういう点に注意して選べばいいのか。
  • 具体的な生成AIを用いた授業例
  • 生成AIを活用した学習評価、生成AIを活用した学習リフレクション、生成AIを活用したコーチング
  • 外国語教育とAI
  • 生成AI利用と著作権を含めた実際のリスク等に関することについてもリテラシーとして必要なものだと感じます
  • やはり科目別利用のポイントでしょうか

振り返り

事前アンケートにご記入いただきありがとうございました

事前アンケートにご記入いただいた方々、誠にありがとうございました。
計55名から多様な意見を伺うことができ、大変ありがたく存じます。
アンケート結果については、公開方法を検討して今後公開させていただきたく存じます。

当日ご参加いただき、コメントいただいた方もありがとうございました

当日の参加者にも多くのコメントをいただきありがたく存じます。

みなさまのご意見をふまえて、第3回「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関する検討会議」(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/193/siryo/mext_01873.html)にて、私なりの提言をさせていただきました。次回のイベントでも本件触れさせていただきたいと考えております。

これからも積極的に情報収集、発信を行ってまいりますので、引き続きご協力やイベントへのご参加をしていただけますとありがたく存じます。

おわりに

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
これからもより良い学びの環境を提供したいと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

東京大学大学院工学系研究科 准教授/東京財団政策研究所 主席研究員 吉田塁